北京~モスクワ 第3/4国際列車

第3/4国際列車-ロシアの駅(ウラル地方~モスクワ)

スヴェルドロフスク

スヴェルドロフスク駅
  • 第3列車 第五日 11:30着 11:53発
  • 第4列車 第二日 23:19着 23:42発
  • ●モスクワと現地時間との時差は2時間

 街の名はエカテリンブルグ。
 エカテリンブルグであったのを、ソ連時代に革命家スヴェルドロフにちなんで「スヴェルドロフスク」に改名、1991年にエカテリンブルグの名に戻されました。人口約125万人のウラル地方の中心都市で、この駅を出発するとすぐにウラル山脈越えに入ります。有名なアジアとヨーロッパの境界を示すオベリスクは、この街をモスクワ方向に出発してウラル山脈に入りしばらく行ったところにあります。
 この街はロマノフ王朝終焉の街としても有名。ニコライⅡ世一家は、この街で赤軍勢力に殺されました。街の名前がロマノフ家の女王から取ったものですから、何か因縁めいています。
→RW19雑記「ウラル山脈のオベリスク」もご覧ください。

ペルミ

  • 第3列車 第五日 17:23着 17:46発
  • 第4列車 第二日 17:22着 17:45発
  • ●モスクワと現地時間との時差は2時間

 ウラル山脈を抜けるとペルミの街です。スヴェルドロフスクよりこの駅までは走り通しでくるので、言ってみればヨーロッパ側最初の停車駅。列車は本線上に設けられた第二駅「ペルミⅡ」の方に着発します。
 次のパレズィノでモスクワとの時差が1時間になります。

キーロフ

  • 第3列車 第六日 0:46着 1:06発
  • 第4列車 第二日 10:05着 10:25発
  • ●モスクワと時差は無し

 第3列車は深夜に着発をします。この駅の手前でモスクワとの時差が無くなります。
 シベリアの長距離列車は、もともとこの駅の西から古都ヤロスラヴリ経由の路線を通ってモスクワへ向かっていました。2001年のダイヤ改正によりルートがゴーリキー経由に変更され、走行距離は40km程短縮。スピードアップがなされたのと併せて、第3/4列車の所要時間も短縮されています。
 駅(街)の名前は、もちろんこの地出身の革命家キーロフの名前に由来します。

ゴーリキー モスコフスキー

ゴーリキー モスコフスキー
  • 第3列車 第六日 6:57着 7:12発
  • 第4列車 第二日 4:01着 4:16発
  • ●モスクワと時差は無し

 街の名前はニジニノヴゴロド。ヴォルガ河畔に位置するロシア第4の都市です。
 そもそもニジニノヴゴロドであったのを、作家ゴーリキーの出身地の為、ソ連時代に「ゴーリキー」へ改名。1990年に元のニジニノヴゴロドの名に戻りましたが、今でも駅の名前はゴーリキーのままです。「モスコフスキー」は「モスクワ駅」の意味で、モスクワ方面の列車が発着したことからこの名が付いています。
 東から街に入ると、駅の手前で「ロシアの母なる河」ヴォルガ河を渡ります。全長は3,690km。河口のカスピ海は遥か先ですが、このニジニノヴゴロド近郊でも十分に河幅が広く、さすが欧州最長の河。シベリアのオビ河、エニセイ河と比べると長さは短いですが、個人的な印象ではこちらの方が大河の印象を受けました。貫禄十分です。

ウラジミール

ウラジミール駅
  • 第3列車 第六日 10:30着 10:53発
  • 第4列車 第二日 0:35着 0:58発
  • ●モスクワと時差は無し

 第3列車に乗ってくると最後の途中停車駅となります。ロシア正教の聖堂「ウスペンスキー大聖堂」で有名なモスクワ東部の古都。しかし、駅自体は古都の風情など全く無く、巨大な駅舎と電車用にかさ上げされた味気無いホームが列車を迎えてくれます。12世紀にキエフ公国から派生したウラジミール大公国の都となった趣のある街。是非一度ゆっくりと散策してみたい街です。

モスクワ ヤロスラヴリ

モスクワ ヤロスラヴリ駅
  • 第3列車 第六日 14:28着
  • 第4列車 第一日 21:30発

 7,000km以上の線路の果てに終点を迎えて一体何を思うのでしょうか?
 第3列車の終点であり第4列車の始発であるこのヤロスラヴリ駅は、ロシア東部、シベリアへのモスクワの玄関口。もちろん有名なロシア号(第1/2列車)もこの駅が始発であり終着です。ターミナル駅にも関わらずいま一つ風情が無いのは、欧州によくあるホームを包むドームが無いのと、電車用にかさ上げされたプラットホーム、ホームに直結した待合室と呼べるようなものが無い駅舎等々。趣だけなら隣のレニングラード駅(ペテルブルグ、ムールマンスク、ヘルシンキ方面)や、向かいのカザン駅(中央アジア方面)の方がよっぽどもあります。シベリアや極東の窓口として、というよりもモスクワ近郊への郊外鉄道のターミナルと言った方がふさわしいような気がします。それでもこの駅は長い旅の終着/始発駅。それだけで十分なのかもしれません。
 市内各地へは地下鉄で。レニングラード駅舎との間に入り口がある地下鉄駅「コムソモーリスカヤ」は、モスクワ地下鉄でも1、2を争うほどの美しい駅です。

ロシアの駅(西シベリア)

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